講座3:傾聴する
●傾聴はすべての基本です。
コミュニケーションはキャッチボールであるとは、よく言われます。つまり、簡単に表現すると、
コミュニケーションは
「受け方」と
「投げ方」
であるということができます。
とくにコミュニケーションは相手が自分を受け入れてくれる、と感じることで深まります。
ですから、相手が自分を受け入れてくれる、と感じてもらうためにはクライアントの話を
傾聴していることを、意識して表現する必要があります。
現代は聞ける人間というものが極端に減ってしまいましたから、
自分を受け入れてくれる、と感じる機会自体が極端にないという現実もあります。
傾聴というものが、コミュニケーションの「要」であるというわけです。
傾聴というスキルは、コミュニケーションを築くための他に、
クライアントの問題解決のときに、そのクライアントの抱えているさまざな問題やアイデアを
クライアントからの言葉として、多く引き出すためにも必要です。
傾聴にはいろいろなレベルがありますが、
傾聴の最低のラインでは、
相手が話しているときに言葉をさえぎらないことです。
スキルとしての「傾聴」には
3つの扉と3つの段階があります。
3つの扉とは
聞くよ!
うなづき(あいづち)
フィードバック
です。
3つの段階とは
ペーシング(相手の心のペース・元気度・を意識してあわせる)
絵を描くように、いろんな角度から理解しようとする。味、匂い、空気までも。
事実と気持ちを分けて聞き、とくに「気持ち」をキャッチする
です。
傾聴はコミュニケーションの基本ですから、
しっかりマスターしてください。
◆気持ち
バレンタインデーと日があります。
みなさんは、チョコをもらいましたか?あげましたか?
そのチョコを見て、「このチョコ嫌いなんだよなぁ」とか、
「これだったら熊の形のほうがいいのに」とか、「甘いものはちょっと……」とか、
「もらうんだら「八橋」のほうが、とか」思わないと思います。なぜ?
それは、そこで手渡し・受け取るのは、「チョコ」ではなく「気持ち」だからです。
たとえ、「義理チョコ」でもです。
◆無意識が与える影響のほうが大きい
「聞く」ですが、結論は、「無意識が与える影響のほうが大きい」ということがあります。
コーチングを聞きかじったひとのなかには、
「え?聞くって『なるほど』って受けることじゃないんですか?」
「え?『聞く』って『聴く』って書いて
『うなずき、おうむがえし、フィードバック、絵を描くように聴く』ではないんですか?」
と思われたひとも多いと思います。
それは「姿勢」です。背筋をほら意識してのばすと、ピンと見えるでしょう?ということです。
でも、大切なのは「気持ち」のほうです。
相手のなにか力になりたいと思う気持ち。
まずは、そこに向き合ってください。
続く
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